「あ、あんッ! ライルぅ!」
シャワーの豪雨の中、ソランにガラス張りのシャワールームの壁に手をつかせて、背後から思う存分突き上げる。
蜜壷は、ライルの来訪を待ちかねていたと言わんばかりの激しい動きで、またライルに頂を見せる。
それでも二度も後孔で出すわけにも行かず、ライルは歯を食いしばって射精感を耐えながら、妻の体を満足させていた。
今日は「母の日」なのだ。
娘に朝言われた言葉を、戒めのように心の中で繰り返す。
『ダディの為じゃないんだから!』
そう、ライルの楽しみのためではない。
日頃妻と母を兼業し、更にひっそりと世界と戦っている女が楽しむ一日なのだ。
故にライルは、耐える。
そして彼女に最高の快感を与えるのだ。
「ほらッ、ここ、気持ちいいだろッ?」
「あーッ! イイ! ライルぅ!」
「もっとか?」
「んぅ! もっとぉ!」
日頃では考えられないような甘えた声で、ソランはライルに快感を強請る。
それでもベッドではない立ちバックの姿勢では、限界があった。
ソランも身長は高いが、それでもライルよりも10センチ以上低い。
そんな身長差を解決する手段は、この場所では一つしかなかった。
ソランの体を正面から抱きすくめて、足をライルの腰に絡ませる。
そして背中をガラス面に押し付けて、ソランを抱きかかえるようにして腰を叩きつけた。
「あーあーッ! イイ、イイぃ!」
「ッ、ヤベぇ……ッ、早くイケ!」
ライルの亀頭には、固いソランの子宮口が当たり、それがライルにも激しい快感をもたらしている。
このまま時間がかかれば、確実にライルは中だしをしてしまう。
只でさえ、ソランの胎内は、「名器」と呼ばれる素晴らしいものなのだ。
男に取り入り、確実に搾り取る。
そんな女の中で、いくら今日二回目の射精といえども、そうそうもたない。
自棄のように、ライルはソランの子宮口をガツガツと力強く刺激して、絶頂を促した。
その甲斐もあり、ソランはソコで絶頂の予兆である痙攣をライルに伝える。
もう少し、と、ライルは持ち上げたソランの体の乳房に齧りついた。
体を揺らすタイミングに合わせて、段々山の頂に唇を向かわせる。
そして到達した乳首に、思いっきり歯をたててやった。
適度な痛みは、ソランの快感なのだ。
ライルの想像通りの快感を得たソランの嬌声が、シャワールームに木霊する。
「あふぁあ! ライ、ライルぅ!」
歯を立てながら、赤子ではありえない吸引力で吸い上げて、乳房を揺らすように音を立てて唇を離す。
「ふぁ!」
唇が離れれば、今度は敏感になったソコに、シャワーの強い水流が当たり、ソランは胸を突き出すようにしてその快感を貪る。
激しい腰の動きと、胸に与えられる快感に、それでもソランも二回目の絶頂を、簡単には得られなかった。
「ライルッ! もっと、もっとぉ!」
「ッ! この、淫乱ッ!」
言葉の攻めもつけたし、更にソランの体を支えている手を尻たぶからずらして、先程ライルを受け入れて緩んでいる後孔に、乱暴に二本の指を突きたてた。
「ひぃ!」
「どこも、かしこも、突っ込まれたい、んだろッ?」
「おしり、イヤ! も、いやぁ!」
「嘘付けよッ! すげ、しまってッ!」
言葉とは裏腹なソランの膣の状況に、その快感を受けるライルの息も上がる。
まずいと、ライルはシャワーの水流に紛れながらも冷や汗を流した。
ソランの絶頂を促すべく、後孔からGスポットの裏側を擦りまくる。
そうすれば自然とソランのソコは、ライルのペニスに激しく嬲られた。
「ああー! ライルッ! イクッ! イクぅう!」
「イケって! 俺ももたねぇからッ!」
言葉に懇願の色が混じり、お互いが頂上に向けて駆け上がっているのがわかる。
ライルは自身の限界を感じながらも、ソランの頂上をなるべく早く感じさせるように、今まで以上に最奥を突き上げまくった。
ソランの背中がガラスの仕切りに擦られる音が激しくなる。
ライルが腰の力だけで、ソランの体を中に浮かせ、重力に従って落ちる動きを利用しているからだ。
重力下の駅弁など、昔では出来なかったと、快感から意識を逃すために、ライルは考える。
コレもソランと運命を共にすると決めて、そのための体作りの賜物だと、己の筋力を示すようにソランを翻弄し続けた。
だがその行動は諸刃の剣で、ライルにも激しい快感をもたらしてしまう。
亀頭に叩きつけられる堅い子宮口に、ライル自身が飛びそうになる。
それでもライルの努力は実を結び、一足先にソランが求めていた女の場所での絶頂を迎えた。
「イクッ……イクイクッ! ライルぅううぅう!」
「ふぅッ! やべッ、借りるぞッ!」
「いやっ! 抜いちゃ……ッ!」
ソランの絶頂の激しい膣の収縮に、我慢が限界に来たライルは、慌てて心地いい膣内から己を引き出して、ソランの股間の割れ目に己を擦り付けて、数回の往復で絶頂を迎えた。
やばかった。
ライルは冷や汗を拭った。
そして今度からは、何があっても最低ひとつはコンドームを携帯しようと、心に誓ったのだった。
そんなライルの誓いを打ち破るように、滅多にない妻からのオネダリ攻撃に合ってしまう。
「ライル……足りない」
「え……」
「イってる途中で、抜くから……」
妖艶に体をこすり付けてくる妻に、勝てる男などいない。
ライルは再認識してしまう。
そしてソランの言葉も理解できる。
妻は男の射精中の感覚を、胎内で感じるのが好きなのだ。
危ないとは、分かっている。
それでも妻の乳房の張り具合と、生理の周期を考えれば、今は安全な時期で。
それでも万が一が……と、ぐるぐる考えていれば、そんなライルを嘲笑うように、ソランは再び硬度を持ったライルの分身を手慰みに弄び始めた。
ああ、もうダメだ。
ライルは簡単に白旗を上げる。
昼は淑女、夜は娼婦。
こんな完璧な女を妻にしたのが、不運か幸運か。
それでも誘うように薄く開かれている唇に、挙げた白旗を体現して、噛み付くように貪る。
それでも時間も考えて、慌しくもう一度、ライルは己専用の女の場所をまさぐった。
「あんッ!」
可愛い嬌声に、もう止められない。
元々止める気もなかったが、それでも溜息をついて、再び交わるための場所に、己の分身を埋め込んだ。
すると今度は、狭いシャワーブースの中で、ソランがライルを押し倒す。
「さっきの体位は疲れただろう? 今度は俺が、お前の事を気持ちよくする」
態となのか天然なのか、ソランは嬉しそうに、妖艶に上唇を小さくぺろりと舐めて、座位の変形のような体位で動き始めた。
淫らな腰使いに、三度目の交わりだというのに、ライルのソコは元気良くソランの蜜壷をかき回す。
その感覚に酔っている、妻。
「ああ、ライル……ッ、きもちいいッ」
「……おれも、最高」
変則的に締め付けられるペニスは、あっという間に射精体制に入り、ソランの狭く短い膣を余すところ無く擦りまくる。
そしてソラン本位のセックスは、彼女の通常の欲望を昇華してくれるようで、激しくライルの上で舞った。
ライルは手を伸ばして、揺れる乳房を両手で掴む。
更に再び乳首に爪を立てて、その感覚を高めた。
「あ、あッ! い、イク……ッ!」
クリトリスは、ライルの下草に刺激されていて、更に両方の乳首を一編に愛撫されて、その強い快感は簡単にソランを追い上げた。
そしてその快感を膣に反映させるのだから、もう中出しの戒めを解いたライルには、抗う手段など無く。
「俺も……出るッ」
二人揃って素直に高みを目指して、そして弾けた。
「あ……あ、ライルの、あついの……ッ」
下腹部を、殊更幸せそうに撫でるソランは、酷く満足した笑顔だった。
まあ、コレで出来たら出来たでいいかと、そんな事も思ってしまうほど、ソランは幸せを満喫している雰囲気だった。
それでもやはり、次回からはコンドームを忘れないようにと、諦めの溜息に紛れて、ライルは誓った。
シャワーも浴びて、二人ですっきりして、ソランはドレスではなく、今日購入したスーツに身を包み、同時に購入した化粧品で、軽く身なりを整えた。
その横で、ライルは珍しい妻の身支度の様子を、簡単に着なおしたスーツ姿で、コーヒーを飲みながら鑑賞する。
こうしてみれば、妻は普通の女だった。
いや、普通ではない。
そん所そこらにいるような、一般的な女ではない。
している化粧は、明らかに薄い適当なものなのに、やはり美しい。
すっぴんでも美しいのだから、今日のショップでおそらく教えてもらったのだろうポイントメイクを施せば、あっという間に華やかな女に仕上がった。
じっと見つめていれば、ライルの視線が気になったのか、ソランがドレッサーの鏡越しにライルに視線を合わせた。
「……おかしいか?」
化粧になれていないソランは、ライルに尋ねる。
それに対してライルは満面の笑顔で首を横に振った。
「凄い綺麗だよ。すっぴんでも綺麗だけど、また違った方向で綺麗だ」
相変わらず甘い言葉を囁く夫に、ソランは頬を染めつつも視線をそらせた。
とりあえず、醜くなければいい。
その程度の感覚だった。
とりあえず及第点は貰えている様なので、ソランはそのまま身支度を続けた。
そして二人が外に出られる格好になった時には、既に時計は10時を指していた。
子供たちは寝た後だ。
長女が大丈夫か心配しながらも、慌てて二人はホテルを後にして、家に向かった。
そっと玄関を開ければ、そこは明かりがついていて、リビングのソファにぐったりと体を預けた長女がいた。
「あー、お帰り。ちょっとは楽しめたみたいだね」
あからさまに疲労の色を醸し出しているニーナは、普段見る事のない華やかな母の姿に、それでも笑顔を見せた。
気を使っている長女に、ソランは家に入った瞬間に主婦の顔に戻り、バッグをリビングに置いて、キッチンに足を向けた。
直後から、食器の音が響く。
お茶の支度をしているのだろうと理解して、ライルは長女がだらけているリビングのソファの定位置に腰を下ろした。
「サンキュ。おかげさまで、恋人時代を踏襲しつつ、年相応の楽しみとやらを追わせてやれたよ」
今日着ているソランのファッションは、形こそ彼女の抵抗のないものだが、それでも流行の先端を行くものだった。
父親が家に抱えて入ってきた荷物に、長女は疲れた顔で笑う。
「これでママ友とのお出かけも、してくれる様になるといいんだけど」
子供の学校の父兄の間の交流を口にすれば、ライルは笑った。
「それは無理だろ。アイツ、つるむの苦手だから」
「そうなんだよねぇ……精々近所付き合いで終わりなんだよね」
同年代の友人がいない状況に、長女は肩をすくめる。
それでも母が身に纏ってきた服装に、手足を投げ出していたソファから身を起して、父親との距離を縮めた。
「にしてもダディ、咄嗟にあんなブランド物なんて、よくプレゼントできたね」
普段、両親がソコまで贅沢をしている気配がなかったが故に、長女は興味津々で父に問いかけた。
「ふふふ。俺だって伊達に何年も働いてないし、危険手当も貰ってねぇよ。ただ今までプレゼントできる機会がなかっただけ。お前にホントに感謝だよ」
女としての楽しみを追わせていたと現している母親の服装に、娘は満足そうに父親の言葉を聞いた。
更に続いたライルの言葉に、長女は父親を尊敬する。
「後は、お前のダディが、昔俺にしてくれてた仕送り、全部取ってあったからな。本当は返そうと思ってたんだけど、もう本人が居ないとなれば、まあ兄さんも自分の奥さんに使われるのなら、本望だろうってね」
今の状況と過去の状況の、両方の女の楽しみを追わせたと笑う父に、長女は改めて彼の母親への愛を認識した。
「流石ぁ。未だに二人がラブラブな理由がわかったわ」
「だろ? あ、次に帰って来た時には、お前にもあの店で一式そろえてやるよ」
大人の女になりつつある娘にライルが提案すれば、娘は肩をすくめてその提案を拒否した。
「ダディに買ってもらっても嬉しくない。アタシもプレゼントしてくれる男捕まえる」
「……そうきたか」
確実に成長している娘に、ライルも笑った。
その後、お茶の支度が終わったソランが、三人分の食器をトレーに載せて、リビングテーブルに着いた。
いつものように、静かにカップを配膳する母親の指先を、長女は見る。
「いいデザインじゃん。ブランドショップだけはあるね」
「そうなのか? 俺はよくわからない」
長女の感想に、ソランは改めて自分の指先を見ながら、素直に答えた。
ソランの代わりというように、ライルが口を挟む。
「サロンじゃないからちょっと不安だったけど、名前は伊達じゃなかったよ。服は置いておいても、お前もネイルは行くか?」
「行かないよ。頻繁にコッチに来られる訳じゃないんだし。アタシ達は塗りっこして楽しんでるからいいよ」
そう言って、両親に綺麗に施された指先を見せた。
長女の指先は、年相応の清楚な色使いと装飾で、仕事にも影響がないような配慮がされていた。
ニーナと同じ年に候補生になった人の中には女の子もいて、その子達と楽しんでいるらしい。
どんな職業を選んでも、根本が変わらない子供に、ライルは笑った。
丁度おしゃれにも興味を持ち始める年頃なのは理解していたのだ。
「でもマムのそれ、綺麗だね。ちりばめたストーンが清潔感を強調してるのに、凄いインパクトがある。今度アタシもまねしてみよう」
長女の言葉に、数時間前の行為が蘇り、思わず二人で赤面してしまう。
それの使用用途が夫婦生活だったなど、まさか子供の前では言える筈もない。
常に無い光景に夫は興奮し、興奮した夫に妻は煽られて、普段はしない方法で奉仕もしてしまった。
時間を気にしつつも乱れに乱れて、ここ数年は自粛していた子作りまで我慢が出来なかったのだ。
確かに綺麗なのだが、使用してしまった後の今は、どうにも落ち着かない。
最初に場に我慢出来なくなったのは、ライルだった。
お茶を一気に飲み干して、疲れたのだとアピールする。
「俺はそろそろ寝るわ。明日も仕事だし」
「そっか。今日はアタシの計画に付き合ってくれてありがとね」
「いえいえ、こちらこそ滅多にない時間をくれて有難う。お前も疲れただろ? 早く寝ろよ」
「はーい」
三人の幼子の面倒は大変だっただろうと労えば、長女は思い出したくもないという表情で、素直にライルに返事をした。
その返答を聞いて、ライルは寝室に足を向ける。
早くシャワーを浴びて、もう一度妻と睦み会いたい。
思い出してしまったセックスに、ライルの欲求は再び頭を擡げていた。
準備万端整えて、寝室で妻を待とうと、少々前かがみでリビングを後にしたのだった。
そんな邪な心でリビングを後にしたライルは、故にこの後の母子の会話など想像もしなかった。
こっそり女同士で話し合われたそれに、ライルが打ちのめされるのは、この5年後となる……。
ソランは娘と恋の談義をしながら、御伽噺の中のプリンセスのような気分を味わっていた。
幸せすぎる、家族関係。
自分を女として気遣ってくれる娘に、子供を何人も設けながらも、女として愛し続けてくれる夫。精神的な愛情から金銭的なものまで、彼は惜しみなくソランを愛してくれている。
現実主義のソランを迎えに来てくれたのは、確実に白馬に乗った王子様だったと、そんな事まで思ってしまい、笑ってしまった。
そして娘の恋談義のなかで、彼も娘にとって王子様になってくれるといいと、娘の幸せを祈るのだった。
end
オネダリ婦人すみませ……ッ(:D)| ̄|_
謝りっぱなしのエロですうふふ……。
でもせっさんは幸せです。夫婦生活はやっぱり必須。でもコレでは出来てません。
そしてパパが居なくなるのをママは狙ってました。娘に「誰誰?」と聞いてます。娘も正直に話しました。ちょっと引いたけどママは無表情なので気がつかれなかったww
とにかく幸せなんです。子供たちも順調に成長してて、今回の娘の計画が、ライルの愛情のある教育から来ていると、せっさんは思ってます。表情には出ないけど、心の中ではいつでも「いい男v」とデレデレです。部屋も散らかさないしww
初めての二人っきりのデートで改めて惚れ直しました。そんな母の日でした。
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